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「不妊治療」でネット検索すると、その次に予測変換でくる言葉が「つらい」「やめたい」といったネガティブなものでした。
不妊治療は妊娠がゴールですが、そのゴールがいつくるのか誰にもわかりません。先が見えない。毎月の生理で、何度も何度も妊娠しなかったことを思い知らされる。
不妊治療でつらいのは、本人たちがいくらがんばってもそのがんばりが必ずしも実るとは限らないところです。いつまで続けたらいいのかもわからず、ただ毎月の排卵に合わせてタイミング法を試したり、検査したり治療する。
痛みと悲しみに耐えなければならない時間が長くなるほど、心も疲れてきてしまいますよね。
不妊治療をしているあなたへ。あなたは、決して一人ではありません。
不妊治療がつらい本当の4つの理由とは
今や日本で結婚したカップルの6組に1組は不妊に悩んでいる、と言われています。
病院に通わずに自分でなんとかしよう!と統計に出てこない夫婦もいると考えると、世の中には思ったよりも不妊に悩む夫婦が多いもの。
そんな不妊治療中の夫婦がつらい理由は、以下の4つが考えられます。
・金銭的負担
・時間的負担
・肉体的苦痛
・精神的苦痛
金銭的負担
基本的に、妊活中に病院でかかる費用は自己負担です。何か原因があって妊娠できない場合、治療という判断に進むと、金銭的な負担は増加します。
最初の検診やブライダルチェックは、保険適用外といっても1万から2万もあれば受けられます。
ステップアップ治療で人工授精から体外受精などの高度不妊治療に切り替わると、一度の治療で数十万かかる場合も。
しかし、こうした治療には国から助成金が支給され、1度の治療で15万円の補助が受けられる場合があります。
けれども助成金は一律ではなく、夫婦の所得額が合わせて730万円未満の場合など、自治体によって条件が異なりますので、一度ご自身の自治体に問い合わせて確認してみてくださいね。
時間的負担
妊活は時間との戦いでもあります。不安を抱えているままにしておくよりも、少しでも何か不安がある、妊活スタートがすでに35歳以上であるなど何か小さなことでも理由があれば病院の受診をおすすめします。
原因がわかれば対策がとれますし、治療の開始が早ければ年齢も若いので、妊娠できる可能性は高まります。
それだけでも追い詰められるには余りありますが、不妊治療となり病院に通うことになると、生理周期に合わせて検診と治療が同時進行し、体の状態に合わせて時間を作らざるを得なくなります。
自然と通院の回数も増すので、仕事に影響が出ないようにすることは不可能です。
不妊治療していることを会社で話す必要性はありませんが、病院に通うので仕事に融通をきかせてくれるよう相談することは必須になります。
ここで退職を選ぶ妊活さんが多いのも、仕方ない理由です。仕事の調整などでたびたび不妊治療の話をするのもストレスになりますからね。
肉体的苦痛
こちらは、不妊治療を開始する前は想像もつかなかった痛みです。
検査や治療のために注射をひんぱんに行い、腕がいくつもの針の痕でパンパンに痛んでしまったり、採卵のために排卵誘発剤を自分でお腹に注射をしなければならなかったり、様々な肉体的苦痛も逃れられないものです。
採卵の時などは子宮に直接針を刺して卵子を取り出しますので、全身麻酔で行う病院が増えてきたといっても、そのあとの採卵痛の激しい痛みで立っていられなくなるほど。
その痛みを抱えるのは、基本的に全て女性というのも理不尽さが増します。その痛みを乗り越えたら必ず妊娠するかというと、そうではないのですから。
精神的苦痛
そして恐らくこれが、不妊治療において最もつらいものではないでしょうか。
周りは当然のように妊娠、出産していく。「ちょっとウッカリしてたら最近3人目ができちゃって」なんていう、相手にしたら何気なく言ったであろう報告にも深く傷つく。
毎月の生理のたびに、私は人として、女性として普通にできるようなこともできないんだと自分の性を否定されたような気持ちになりました。
何度も何度も現実の辛さに涙し、時には旦那に八つ当たりし、夫婦仲が離婚寸前の最悪な状態になったこともありました。
妊活は、「理不尽」との戦いに尽きる、と思います。
たとえお尻や骨盤の大きい安産体型だったとしても、健康体であったとしても、不妊の原因は外からでは分かりません。
そして、夫婦双方に問題がなくても妊娠できるかといったらそうではなく、いつ妊娠できるかも分からずに真っ暗闇をひたすら淡々と歩み続けるようなものです。
その精神的苦痛はすさまじいものでした。妊活というと女性がどうしても主体になりがちですが、これは夫婦ともに向き合わなければならないのです。
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不妊治療を諦めたくないなら、素直な気持ちを受け止めて
不妊治療をするということは、今の時代すごく特別なこと、というわけではありません。なにせ不妊治療をしているカップルは6組に1組なのですから、もしかしたらあなたの知り合いも不妊治療中かもしれません。
不妊治療は、風邪薬のようなものです。その助けがあれば良い結果を生み出すなら、利用しない手はありません。
赤ちゃんがきた妊婦さんを羨ましく思ったり、妊活を続けても赤ちゃんが授かれないことに激しく落ち込んだり、怒ったり。そういった心を隠すよりは、素直に受け止めて脳内で暴れまくりましょう。
口に出したらひんしゅくも買うでしょうが、思っている限りは自由です。
1年のうちで妊娠できるチャンスは12回しかないので、そう考えると1度でもチャンスを逃したくない気持ちが出てくるのは当然と言えます。
けれども、辛かったら休んでもいいのです。たとえ疾患があって妊娠しづらい要因があったとしても、それはあなたのせいではありません。
それすらも、あなたの個性の一部と受け止めて、自分自身を責めすぎないことが「明るい妊活」への第一歩なのです。
こうして乗り越えよう!不妊治療を「考えすぎない」ススメ
努力すれば、とか、これをすれば妊娠する、という明確なものがない以上、不妊治療は孤独になりやすいもの。自分を責めるしか、このやり場のない怒りや悲しみを処理する方法がありませんでした。
その結果妊活を続けるのか、やめるのかといった極端な思考に陥りがちです。
でも、妊活で大切なことは意外にも「妊活のことばかり考えない」ことだったのです。
妊活において、ストレスは大敵。そして妊娠は、いつ叶うか期限が決まっていないもの。ずっと妊活のことばかり考えていると、それに縛られて自分らしさや自由まで失ってしまい、身動きがとれなくなってしまいます。
妊活のことを考えるのは、月に数週間、排卵期や治療のために通院している病院の中だけで良いのです。
治療期間が長いと、淡々と、まるでベルトコンベアーに運ばれるかのように作業をこなすだけになってきてしまい、そもそもなぜこんなことをしているんだっけ?と目的すら見失ってしまうこともあります。
だからこそ子供のことばかり考えずに、治療期間中でもパートナーと散歩に行って二人きりの時間をとったり、将来のことについて話し合ったり、何気ない会話を楽しむ余裕を意識的にでも作ることが、つらい不妊治療中の支えとなるのです。
あなたの妊活が、涙が溢れる時があっても、将来笑顔あふれるものになりますように。
※この記事の出典はこちら
・気絶するほどの激痛、治療費1回60万… 不妊治療が「つらい」4つの理由|wotopi
https://wotopi.jp/archives/37066
・「妊活」9割がストレス感じる 女性はどんな悩みを抱えているのか|SankeiBiz
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/150405/ecc1504050704001-n1.htm
・不妊専門相談センター事業の概要|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181591.html